シャーシーの製作汚しが完了したので、車体上部の塗装に入りますが、その前に一部パーツを製作します。運転席前に鎮座するおおきなエアフィルターです。
キットのパーツは後期の型になっております。これを前期型(上部が円錐状になっている)に作り変える必要があります。
で、キットを
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ざっくりと切りました。
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更にプラ板を切り出して
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円錐状に巻いて(久々に円周率なんて考えてしまいました)
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出来上がり♦♫♦・*:..。♦♫♦*゚¨゚゚・*:..。♦

これができたらエンジン部分と車体前面に接着です。

車体上部塗装を塗らないともう先にはすすめません。


鬼門・・・・・調色(~_~;)

正直・・・気が重い作業です。

第2次大戦英軍用車両の塗装色についての課題処理です。

独軍と違って、系統だてて解説される機会がすくない英軍用車の塗装色について・・・・(私が調べたとかではなくて、崇拝するマイク・スタマー氏の受け売りですけど)戦域によって指定色が異なるのは当然のことですが、もちろん年代によっても指定基本色は変わります。

今回の「白雪姫」は、BEF所属時のものです。BEFとは「英国海外派遣軍」British Expenditionary Forceの略で、ドイツ軍のポーランド進行と同時1939年に編成されてフランスに派遣されました。便宜上指揮権はフランス軍下にありました。1940年5月ドイツ軍のベルギー・フランス進行が始まるとドイツ軍と交戦しケチョンケチョンに敗退し、有名なダンケルクの撤退に繋がったのです。
そんな第二次対戦初頭の英国陸軍軍用車両の塗装色がどんな色だったかと言えば、ズバリ カーキグリーン№3の基本色にライトグリーン№5もしくはダークグリーン№4の迷彩色に塗られていました。

ただし、多くの非戦闘車両が、1934年に正式化されたBS381Cに準じて、戦前の指定色ディープブロンズグリーン№24のままであったと思われます。1934年制定時の正式色は、まだ艶の規定がなく1938年に全ての軍用車両の艶を消すように指示が出ていますので、トランスポーター部隊編成時の白雪姫は艶ありの№24だったと思われます。そんな白雪姫をフランクパパはシャシーの一部に僅かに艶を残してみました。
更に、フランス派遣時には、正式色がカーキグリーン№3に制定されたことから、簡易的にディープブロンズグリーン№24の上から、カーキグリーン№3で車体上部のみに迷彩をしたと想定しました。現に実車画像をよーく見ると、車体側面などに迷彩の境目らしき線が伺えます。

で、ここからが課題。
実は、この新正式基本色カーキグリーン№3は、マーク・スタマー氏が色を明確にするまで、かなりあやふやな色が模型界では使用されていました。間に戦車博物館にある車両などが、相当にいい加減な色で塗られ現存されているために多くのモデラーが、緑色(ブロンズグリーン系)の色だと刷り込めれてしまっていたのです。
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現存するマチルダ1。みごとにダークグリーンと緑色したカーキ系グリーンで塗られてしまっています。

でも実際の色がどんなだったか?というと。
BoMatilda1BL_thumb
これが、塗り直される前のオリジナル塗装でしょう。ダークグリーン№4は脳内イメージのままですが、この茶色はいったいなんなの?って長年おもっていた色です。この色こそが、1939年に基本色として正式指定されたカーキグリーン№3なのです。画像は室内ということもあり正しい発色にはなっていないとは思いますが、先のあげた薄いグリーン色があきらかにデタラメであることは明白です。

白雪姫はディープブロンズグリーン№24の上に、このカーキグリーン№3を簡易的に迷彩しているわけなので、この色を調色します。
実は以前、マークスタマー氏が、2008年にMAVFAに寄稿した記述を元に調色を試みたのですが、納得できる色が出来なくて、フランクパパにとって、カーキグリーン№3は鬼門・・・触れてはいけない色になってしまっていました。
そこで今回は、安易な試み・・・・
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氏の記述を元に実車取材も経て完璧に再現したというAKのリアルカラーを調達してしまいました。
これを見本として、以前調色試みて放置していたラッカーを調色し直します。
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最初はかなり緑に振られているのがわかります・・・・
もう思い切って「茶色」!!!

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パンツアーパテでマスキングします。

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おっつ!グリーンの要素がまったく感じられない・・・(^_^;)
で、
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じゃ~ん!!!
でも・・・・・・
なんだか違う・・・まずディープブロンズグリーン№24が、黒くない(^_^;)ダークグリーンになってしまった・・・なぜ?(^_^;)
よーくよーく見ると、どこかで見たことあるような迷彩・・・?・

自・衛・隊・・・・・・・(^_^;)


にしか見えません(^_^;)

んぐんぐぬぬぬぬ(^_^;)
この上から青系の色を・・・№2はもう少しカーキにふってしまいました。
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なんか納得できないけど、後の汚しとフィルタリングで誤魔化しましょう。

一応車体の基本塗装は終了いたしました。


でついに、今回のモデリング最大の壁に挑みます。
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1/76では出てるんですがね~(羨ましい)1/35では出てません。

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えいやーっ!鉛筆で下書きを書きました。カンゼンにフリーハンドです。実車はもうすこし扇状になってるきもしますが・・・

ファレホで筆書き

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上下のラインを フィニッシュマスターに溶剤をつけて修正。すこし文字が太い気がする・・・

あまりごちょごちょイジってもキリがないので、この辺で妥協です。
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どや♦♫♦・*:..。♦♫♦*゚¨゚゚・*:..。♦それなりにはみえるわ♦♫♦・*:..。♦♫♦*゚¨゚゚・*:..。♦

ここで、車体上部をシャシーに接着下後でないと付加できないエンジン内部のちま追加です。
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実際よく考えると、こえ運転席内部からインジャクション調整するレバーなので、この初期型にはなかった部分だと気づきつつ・・・密度ましたからまあいいや(^_^;)

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先に作ったオイル缶を仕込みます♦♫♦・*:..。♦♫♦*゚¨゚゚・*:..。♦


車体側面のマーキングです。
使用したのはこちら
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アーチャーファイントランスファーのドライデカール(いわゆるインレタです)
車体番号は各種文字を切り貼りしました。下の乗船用表示は、D-day用とのことですが、ほぼほぼピンドンがありました。
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このドライデカールは、上からトップコートをかけます。アクリル系以外は溶けてしまいますので、今回は、ファレホのマットバーニッシュを使用しています。

ルーフを固定。フェンダーの内側にかるく汚しをしたうえで接着♦♫♦・*:..。♦♫♦*゚¨゚゚・*:..。♦
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折角作りこんだエンジンもカバーをつけて見えなくなってしまいました(笑)
うそうそ・・・ここはボンネットとともに取外し可能です。

段々形になってきました。
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下部に乗員乗り降り用のステップを、0.3mm厚1.4mmの帯金で再現しました。運転席側下部は、前期では雑具ラックがつかないので、運転席のしたにも取り付けます。ここは、サンダーのキットでとて残念な部分です。キットでは後部座席用のステップがパーツ化されてません。ついてない車両ないのに・・・エッチングに一番適したパーツなだけに残念です。

上部の細かな部分を再現していきます。
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車幅灯です。前期の型は、大きめのスポットライトみたいなものが付きます。
ここは、とっておきのパーツを使いましょう。

とおもって取っておいたAFVクラブのマタドールの余剰パーツ・・・
ぴったりだと思っていたのですが、そのままでは使えませんね(^_^;)
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切り張りでっち上げます。
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余剰パーツを使いつつこんな感じでまとめてみました。

色塗って車体に接着です。コードも再現。
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レンズ部分は、いつものUVレジンです。

そして こんなのもキットのパーツを一部利用してバーの部分だけ自作しました。
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さらにこんなことにも気づいてしまいました。

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白雪姫の左フロントウインドウです。こちら側だけなぜ?ひらいてるんだろうと思ったら、随分窓がちょごれています。そして⇒部分・・・ワイパーがありません。ワイパーがなくてウインドウが汚れてしまって前が見えないので、開けてるんだと思います。
ワイパー壊れちゃったのかと最初は思いました。でも

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アフリカに渡った後の白雪姫にもありません。ということは・・・最初からないのか。

白雪姫と同時期に生産されたH3810105号車は?
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やっぱりないじゃん。
初期の極初期のPioneerは、左ウインドウにはワイパーがなかったことが分かりました。

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なので、運転席側のみをマスキングしてワイパーを仕込みました。
で、

ほぼほぼ車体上部の組立は完了。あとはウエザリングを残すのみとなりました♦♫♦・*:..。♦♫♦*゚¨゚゚・*:..。♦
で、記念撮影♦♫♦・*:..。♦♫♦*゚¨゚゚・*:..。♦
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