白雪姫に恋しちゃった

Scammell Transporterと7人の小人

 

半年ぶりにAFVモデリングに復活しているので、その報告をかねて、「なぜまたScammell Pioneerなのか」をアップしておこうと思います。

今回の製作で、Transporterの製作は、3作目。多くの方が1両作ったらもうお腹いっぱいと思うのですが、フランクパパ的には過去2作、ずっと悔やまれるところがありました。

1作目
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アキュレイトアーマーのレレレです。当時目玉飛び出る高額キットを無理して購入、憧れから作りました。設定は、D-Day以降の欧州。積載されているのは、これもレレレの車体上部をつぎ込んだシャーマンⅡ。

そして2作目
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こちらは、我らがサンダーモデル。インジェクションでしかもこのクオリティでまたPioneerを作れることに驚喜乱舞した作品です。(アキュは高くてそうそうは買えないので)設定はアフリカ・・・でも実際は、トレーラーが後に発売されたグースネックになっていない点が今の時点ではすごく引っかかります。積載車輌はM3グラント・・タコムの皮にアカデミーの臓物とスクラッチエンジンを放りこんだ意欲作です。

作のでき自体は、当時の自分としては満足いく仕上がりだったのですが、両者共にずっとずっと気になっていた「不満足」な部分がありました。

それは、積載車輌が両社共に、「英国純血」でないこと
英国面のScammell Pioneerにアメリカ仕込みの車輌は正直載せたくなかったが本音。

ずっと 純血エゲレス戦車を載せたい思っていたのです。

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有名な車輌。

「白雪姫」です。トレーラーが初期の20tであることは早期から気付いていました。更に積載車輌もなかなかインジェクションで発売されなかったもの。これをやりたいがために高価なレレレ戦車も購入したりしてきました。

ふと今回、AFVを復活するにあたり何をやろうか考えたところ、過去からずっとやりたかったこれを今やらなくてどうするの?と心が呟きました。

「白雪姫」には、軍用車両としては大変珍しいエピソードがあります。

欧州仕様の「白雪姫」もアフリカ仕様の「白雪姫」も同一車輌です。同じ車両が違う戦線で活躍しているのが画像として残っているというのは、大変珍しいことです。

欧州仕様の画像は、BEF(英国海外派遣軍)当時のフランスです。あの有名なダンケルク撤退を生き抜いてその後、アフリカに渡った。それを想像するだけで、もう妄想全開!(笑)

実際、この「白雪姫」は、ダンケルクからではなくもっと南の小さな港町から脱出したようなのですが、その時のエピソードを運転者の孫が英国のフオーラムにアップしています。

7人の乗組員が乗っていたため、「白雪姫」と名付けられました。したがって、白雪姫と7人の小人!

 2つのトランスポーターが遠征軍と共にフランスに送られ、1つはダンケルクからの撤退後も残りました。白雪姫は彼女の乗組員が彼女を離れる準備ができていなかったためにイギリスに戻されました、ダンケルクやシェルブールなどへのすべての道路が封鎖されていたため彼らは北フランスの小さな町で立ち往生しました、それで乗組員は彼女を南の小さな町に連れて行きました港のある川(名前は不明)。難民をイギリスに連れて行くのを待っている貨物船がドックにありました。

乗組員は白雪姫との通過を要求しました、貨物船の船長は同意しましたが、白雪姫と彼女が搭載した戦車は波止場に留まる必要があると規定しました。解体され、非常に迅速に!

これは戦車を置き去りにして行われ、乗組員とトランスポーター「白雪姫」は無事にイギリスに戻されました。

白雪姫を解体して小さな貨物船に乗せるのはそれ自体が仕事であり、おそらく船内にいる難民からの援助があったでしょう。

 休暇期間の後、軍隊は第8軍の白雪姫とともにエジプトに送られ、別のトランスポーターと一緒に同行しました。

白雪姫はREME7装甲師団第8軍の一部でした。白雪姫とその乗組員は、連合軍とドイツの戦車の回収に関与しました。無効にされた戦車は、多くの場合、乗員の残骸が内部に残っていたため、戦車を修理する前に、復旧隊がこれを取り除く必要がありました。

 白雪姫と小人は砂漠で3日間行方不明になり、前方偵察特殊部隊のパトロール隊によって発見/救助され、彼らは隊列に戻ってきました。

 一人の民間兵士が戦争全体の白雪姫の主な運転手であり、彼女と行動を続けることができる唯一の兵士でした!彼女は非常に気性がありました。元の乗組員が戦争を通して一緒にいたか、実際に生き残ったかどうかは作家にはわかりません。

しかし、運転手は生き残って戦後帰国しました。彼の名前は197084日に亡くなったハリー 'ダスティ'ミラー、私の祖父でした。

戦後は、Tilbury Eratと思われる道路建設会社や、牽引道路敷設用車両や工具などを手がけて日々を過ごしました。

 上記はハリーミラーの未亡人ヘイゼルミラーによって書かれました。

これは私の家族が白雪姫について持っているすべての情報です。興味を持っていただければ幸いです。

(フォーラムに載ったものをグーグル翻訳しました)

いかがですか?!短い文章ですがそそられる話しでしょ!

ディズニーの「白雪姫と7人の小人」の公開は1937年。このTransporter部隊の編制タイミングとぴったり一致するのも命名要因として説得力があります。そーいえば、映画「1941」で、ディズニーのダンボを観て泣くお笑いシーンがありますが、当時のディズニー映画って、世界的流行(パンデミック?)なのかとか。
 実は、「白雪姫」の存在を「アフリカ仕様」の画像から先に知りました。なので、熱砂のアフリカで「白雪姫」って名前はそぐわないなぁ~って思っていたことがこの投稿で一発解決。

脱出した港町の名前が分からないのが残念ですが、当時フランスからいろんな形でとにかく英国を目指した更にその苦労も並大抵でなかったことが想像できます。フランスに渡ったのは2両で、1両はフランスに置いてきた事。撤退できた車輌がユニークな命名の「白雪姫」だった運。ダンケルクにもシェルブールにもたどり着けなかった事。前線から回収して何とか持ち帰ろうとしたA13を遺棄せざるを得なかった、「白雪姫」だけは、一致団結して船に乗せた事。7人の小人のうちの一人がずっと「白雪姫」と行動を共にしてきただろう点。アフリカに渡った後、前線で3日間も行方不明になった事。文章の短さからも妄想に拍車がかかる(笑)

そんなことで、フランクパパは「白雪姫」に恋してしまっていたのです。たまたま、こんな画像をネットで見つけました。
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この画像が背中をおしてくれました。細部完全再現はちと厳しいですが、これで何とかなると(笑)そして、マズは、このBEF仕様をこさえて暑い胸の一部を冷ましてやりたいと思った次第です。(アフリカ仕様もいつかはやるつもりです。)

やっぱり、模型作りたいって強く思うのは、その実車・実機のエピソードや活躍した場を想像したり、その話の裏を取ったりするのが楽しいし、それを【形にするんだ】と思うだけでワクワクすると今更ながらに感じています。

白雪姫の現存するもう1枚の画像
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ル ヌーブールの町を北東から南西に向かって押し寄せる車両達と白雪姫


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現在の町並み

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この先、ダンケルクかシェルブールに向かうも途中で足止め。結果南の小さな町から小舟に乗って脱出した。白雪姫と小人たち〜

そしてそれが、またアフリカの地に行く…